長年クレジットカードのコールセンターで働いて様々経験を得ました。そんな私がクレジットカード会社側の視点で書いてるサイトです。

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クレジットカード審査の「総合的な判断」とは何か?

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私がクレジットカードのコールセンターにいた頃、

クレジットカードの審査に落ちたお客さまから「当社の総合的な判断により今回はご希望にお答えできませんと連絡がきたが総合的な判断とは何だ!」とよく怒鳴られたものです。

 

クレジットカードの審査の「総合的な判断」とは簡単に言えば、お客さまの個人信用情報の内容や他社の利用状況、職種・年収・年齢・性別などさまざまな事を考えて判断しましたということ。

 

お客様さまセンターのオペレーターはお客さまから審査の結果に怒鳴られても「総合的な判断ですので申し訳ございません」としか言ってはいけない事になってますので具体的な理由は絶対に言いません、というか分からないのです。

 

そもそもの話になるのですが、クレジットカードのお客さまセンターに電話をして電話に出る部署とクレジットカードの審査をしてる部署は全く別の上に場所も違う事が非常に多いんです。

 

実際、クレジットカードのお客さまセンターのオペレレーターの端末ではお客さまの住所・氏名・年齢・性別・電話番号・審査の合否結果、分かるのはこのくらいでしかありません。

 

セキュリティーの観点からこのようにクレジットカードのお客さまセンターの端末ではお客さま情報が制限されているわけですが、なぜクレジットカードのお客さまセンターなのに情報が制限されているのかというと「余計な事を言わない」これに尽きます。

 

クレジットカードのお客さまセンターと言う所は他のお客さまセンターと比べても圧倒的に非常にクレームの多い特殊な場所で誰でも出来る場所ではありません。

 

朝から晩まで出る電話、すべて怒鳴られることも珍しいことではありませんし、普通の人はそんな環境に何時間も置かれれば少しおかしくなるものです。

 

そんな頭がおかしくなりそうな環境の元でお客さまの審査結果の詳細が分かってしまう環境に置いてしまうと、お客さまから一方的に怒鳴られた場合に思わず「審査に落ちた理由」を言ってしまったりするのです。

 

ですからなるべくクレジットカードのお客さまセンターオペレーターにいくら怒鳴ろうが分からないものは分からないんです。

 

クレジットカードの総合的な判断の内容を詳細に知っているのは審査部の人間ですが、審査部に繋いでくれと言われても絶対に繋ぎません、そういう決まりでどのクレジットカード会社でもやっています。

 

またクレジットカードというのはその時審査に落ちても、おおよそ1年を過ぎれば再申し込みを受け付けてくれるものです。

 

再申し込みの時にはクレジットカード会社の審査基準や判断に変化があって審査に通過するかも知れません、実際審査基準はクレジットカード会社の内部事情で日々変化をしています。

 

クレジットカードの審査結果に不満を感じて怒鳴りこむというのはこのような可能性(再申込で合格)を今後一切そのクレジットカード会社で失ってしまうことなんです。

 

どのクレジットカード会社もクレジットカードの審査結果に対して怒鳴りこんできたお客さまには端末でチェックを入れられ、今後一切お断りの社内ブラックのリストに入れられてしまいます。

 

ですからクレジットカードの審査結果に対してクレジットカードのコールセンターに怒鳴りこんで電話をするのは絶対にやめましょう。

 

クレジットカードが利用停止になった時の「総合的な判断」とは?

 

この話はステータスの低いクレジットカード会社で起こりやすいことなのですが、お客さまに対し「途上与信」を起こった時に自社のクレジットカードの維持基準に引っかかれば突然利用停止にするものです。

 

なぜこんな事が起きるのかというと、ステータスが低く、審査の甘いクレジットカードというのはスピード審査を売りにしてる所があります。

 

クレジットカードのスピード審査を実現するために取りえず個人信用情報機関であるCICやJICCの情報にお客さまの金融事故が載っていないか、また自社の社内ブラックではないかだけチェックして問題がなければ審査を通過させるわけです。

 

しかし、後からよくよく人間の目でお客さまの仕事内容やお客さまの個人信用情報をチェックしてみると他社で自社の基準以上にリボ枠を使っていたり、お金を借りていたなどが発覚した場合に「このお客さまは危ないお客さま」と判断されて突然利用停止にするんです。

 

実際私が勤務した事のあるステータスの低いクレジットカード会社の中には「危ないお客さま」を見つける専門部署がある所があって「否決(利用停止の事)ノルマ」というわけのわからない事をしてるクレジットカード会社もありました。

 

そんな事(お客さまのアラ探し)をするより最初にしっかり審査をしてお客さまに快適に利用してもらうことこそが会社(法人)としての社会貢献だとクレジットカード会社のコールセンターの管理者としてそのクレジットカード会社の上層部に何度も訴えたのですが、結局聞き入れてもらえませんでした。

 

他のクレジットカード会社で延滞してるのを見つけたとか、(携帯端末の分割払いを含んだ)携帯料金の未払いで個人信用情報に延滞の事実である「A」を見つけた場合とかなら突然の利用停止も分かるのですが、否決(利用停止)ノルマの為、「なんとなく怪しい」というだけで利用停止をし、お客さまに「総合的な判断で」と説明すること自体、お客さまからすれば本当に迷惑な話です。

 

でもその会社の上層部がそういう考えだから仕方ないんです、そもそもクレジットカードってクレジットカード会社からあなたはもらっているのではなく、「あなたがクレジットカード会社から借りているもの」だからこのような文化が起きやすいんですね。

 

このように審査の甘いクレジットカードというのは審査が甘いだけの理由があり、真にお客さまの利便性を考えてないことが多いので突然の利用停止というリスクもあるということをご理解頂けたらと思います。


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